2019年
10月
22日
火
きょうは日本の歴史の1ページになる特別な日でしたね。
私は自宅での仕事で会社や学校にかかわっていないので、即位礼があるのはわかっていたのですが、きょうが祝日になることは2~3週間前まで把握していなくて、今月は火曜日が5回あるから29日を教室のお休みに予定していました。
きょう22日が即位礼で祝日と気づいて、急遽お休みをきょうに変更。
じっくりテレビで平安絵巻さながらの厳かな儀式を鑑賞しました。
朝はかなり雨が降っていて生憎だなと思ったのですが、儀式のころは雨もやんで虹まで出たのだそうで、目に見えない何かが働いたのでしょうか。
素晴らしかったですね。
高御座、御帳台も見事な細工が施され、天皇陛下がお召しになった黄櫨染御袍、皇后陛下の十二単、皇族方のお衣裳や女官の衣裳も日本古来の色合いで美しく、儀式の内容といい、日本の古くからの長い伝統は皇室でこそ正しく受け継がれているのだと、改めて感じました。
にしても、開始が遅れた原因が国賓の遅刻って(笑)。
政治的な意味がなければいいですけどね。
だって道路は交通規制してるから渋滞はあり得ないし、皇族から2,000人の国賓からメディアから、みんなが固唾を飲んで見守っている中ですよ。
「1、2、3、たくさん」って数を数えるような国の方なのかもしれませんが…
この1週間ほどはワールドカップラグビーの日本チームの大活躍もあり、台風19号の甚大な被害もあり、ニュースを見ても気分が上がったり下がったり。
正直ブログも書きにくかったですが、きょうは本当に晴れやかな気持ちになれました。
これから饗宴の儀も続き、11月10日はパレードもありと、関係の方々は緊張が続くのでしょうが、国民としては楽しみに見せていただいて、ともに祝いたいと思います。
2019年
10月
05日
土
少し前にNHKの「らららクラシック」でハノンを取り上げていましたね。
ピアノを習っていた人で知らない人はあまりいないんじゃないかと思います。
ハノンピアノ教本。
日本だけでこの1年間に14万冊も売れているロングベストセラーだそうです。
私も当然弾きましたし(いまでも弾きます)、生徒さんのレッスンにも使っています。
練習曲が60番まであるんですけど、特に最初の30番ぐらいまでは単調な同じ音型の繰り返しが続くので、これをやれば指が動くようになって役に立つとはわかっているんですけど、つまらない、嫌い、と思う人も多いのでは。
この番組では、私も知らなかったハノンに関する知識が紹介されていて興味深かったです。
つくったのはシャルル・ルイ・アノンというフランス人。フランスでは単語の初めのHは発音しないのでアノンですね。
(1819~1900)ということは、今年が生誕200年なんですね!
何と、1878年のパリ万博のときに新型のピアノとともに出品されて金メダルをとったそうです。
その際にはパリ音楽院の著名な教授たちが推薦文を書いたそうで、このあたりから世に知られるようになったのでしょうか。
番組では、ハノンも出版しているという出版社の営業部長さんが、高校生のころ指が動くようになりたくて毎日1番から60番まで全部弾いていたという驚きのエピソードを語っていました。
私も39番の音階は24の調を全て毎日弾いていましたけど、全曲弾いていた人なんていたんだ、とびっくり。
だんだん速く弾けるようになって楽しいんだそうです(笑)。
筋トレも毎日続けていたそうですから、ストイックに鍛えるのがお好きな方かも。
ピアニストの伊藤恵さんが、1番をいろいろリズムやニュアンスを変えて美しく実演していました。
これはわかる気がする。
ハノンは素材に過ぎないので、退屈かどうかは使い方次第なんですよね。
私の先生も、小学生のころ、1小節ごとに即興でリズムを変えて退屈しないように弾いていたそうです。
私もレッスンでリズムの変奏は取り入れています。
生徒さんには、最後にメトロノームで速度に挑戦させて、1番ごとに目標の速度を上げていきます。目標があるとちょっと熱心に取り組めますよね。
最後のほうでショスタコーヴィチのピアノ協奏曲第2番の第3楽章が、実はハノンの2番を使っているということで、実際の演奏を紹介していましたが、なるほどまさしくハノンの2番でした。
でも、言われないと「何だかハノンに似てるけど」ぐらいしか思いませんよね。
なかなか面白い企画だったと思います。
私も生徒に「つまんない」と言われないように、楽しくハノンに取り組んでもらう工夫をしていきたいと思います。