もう11月。2015年も残り少なくなってきましたね。
きょうは大人の方でレッスンにみえている方のお話を少し。
もう長いおつき合いになる、私と同年代の方。ベートーヴェンでもショパンでも、もう何でも弾ける方です。
でも、お仕事がお忙しいので、大曲や難曲に挑戦するよりは、ご自分が弾きたい曲や私がお薦めする曲を中心にレッスンしています。
ここのところしばらくはシューマンの「子供の情景」を弾いていたのですが、完成に近づいてきました。全部で13曲から成るこの作品は、第7曲の「トロイメライ」で知られていますね。
とても抒情的で精神的な、シューマンの名作です。
出張もあったり、忙しい方なので、1曲ずつ丁寧に弾き進めて、ようやく全曲通して弾けるようになりました。
もうお一人は、まだ若い方ですが、いまはブラームスのインテルメッツォOp.118の2を弾いています。
体調に波がある方なので、ご自分のペースで焦らずにお好きな曲を弾いています。
この曲は彼女にぴったりの曲じゃないかなと私は思っています。
きらびやかな派手な曲ではないので、あまり知らない人が多いんじゃないかと思いますが、一度聴くとみんな好きになると思います。
とても内省的で深く心に染み入るような、心癒される曲です。この方も、数カ月かかりましたが、そろそろ完成です。
ご家族にも「ほんとにいい曲だね」と言われるそうで、ご家族が楽しみに聴いてくださっていることも、張り合いになりますね。
この曲の前にドビュッシーの「アラベスクⅠ」を弾いていたときは、電話でおばあちゃまに聴いていただいたところ、演奏が終わったら電話の向こうでおばあちゃまが泣いていらっしゃったそうです。
弾けていないときは厳しいこともおっしゃる方だそうですが、このインテルメッツォも、そろそろ聴いていただけるんじゃないかなと思います。
ピアノは歴史も長く、表現の幅も広い楽器なので、魅力的な曲が数え切れないほどあります。
1曲ずつ勉強していくことで、一生楽しめますね。
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