ユジャ・ワン N響・デュトワと

日曜に、ソリストにユジャ・ワン(王羽佳 1987~ 北京出身)を迎えたN響の定期演奏会の放映がEテレであったので、録画してきのうのお昼に聴きました。

指揮はシャルル・デュトワ。

曲目は、ファリャ作曲の交響的印象「スペインの庭の夜」、ラヴェル作曲「ピアノ協奏曲」。

 

昨年、BSの「クラシック倶楽部」でリサイタルの演奏を聴いて、これはすごいテクニックで非常に優秀な若手だなと思っていたのですが、改めて聴いて、音楽性にも優れ、自由な表現やラヴェルのジャズ的な部分での生き生きとした入り込み方とか、逸材だなと感心しました。

 

もっと若いころの演奏で、アンコールに弾いたと思うんですけど、「熊蜂の飛行」の動画を見つけたので。

何かの間違いで倍速なんじゃないかと思っちゃうくらい(笑)

もう笑っちゃうしかないというか。

一生懸命練習すればできるってもんじゃないですよね。

頑張ればだれでもウサイン・ボルトになれるかっていったら無理でしょ。


演奏もすごいんですが、私、去年リサイタルのほうのを聴いたとき、びっくりしたのは彼女のステージ衣装。

この動画の衣装は普通のイブニングに見えますけど、そのときは短いボブのヘアーに、黒いミニのワンショルダーのチューブドレス。模様の入った黒タイツに13センチ(だそうです)のピンヒールの靴。


私は先生に、コンサートのドレスはくるぶしが見えてはいけないと教わってきたんですよ。

ヨーロッパのフォーマルの伝統ですよね。

靴はペダルが踏みやすいようにローヒールで、と。


彼女の衣装は、まさに掟破り。

でも、これだけ弾けちゃえば文句のつけようがないですね。

今回のN響との協演では、ファリャのときはグリーンのロングドレスでしたが、上はタンクトップのような感じで、背中は大きくカーブしたカットで、背中を大胆に見せていました。

ラヴェルでは別のドレスに着替えて(よく着替えるみたい)、白いボイル地の上に黄色い世界地図がのっているようなイブニング。白いところは全部透け透けです。


まとめてみると、大胆なデザイン、強い色、露出度の高さ。

でも、引き締まった体も演奏も、アスリートを思わせるようで、衣装に対しても強い主張とこだわりを感じました。

最初に見た黒いチューブドレスのときは「うへえ」って思っちゃったんですけどね。


今後、彼女の演奏とともに、衣装も気になっちゃいそうです。